たくさんとれば良いと言うものではない。1枚撮りのカメラですね。

たくさんとれば良いと言うものではない。1枚撮りのカメラですね。

おはようございます。カメラで本気出す。カメラに本気出す。田中長徳カメラ塾です。仕事の写真等で私が反省しているのは周りの空気を読みすぎることです。1人だけで海外に取材に行く時は自分のペースで仕事ができますけれどもスタジオなどで撮影をするときは脇にデザイナーがいるしクライアントもいることが多いです。そうすると我々お金で雇われている方の人間は撮影の現場をもり立てるために不必要なアクションをやったりします。

要するに財界の表紙の撮影などで表紙用に1枚取れば良いところを100枚とってしまうのです。また現場に立ち会っている人が住む方が立派な仕事ができたと言うような錯覚に陥っているのです。本当はそうではないのですけれども。
たくさんとればいいと言うものではありません。

モチーフに向かって最初に撮った1枚というのが実はそのモチーフの真実を語っているということが多いと考えています。でもとっているのは映像ですからその最初の1枚がぶれていたりピントがずれていたりしては困るのであと1枚か2枚撮影すればそれで完璧と言うことなのです。

大昔の記念写真屋さんはその秘密をちゃんと知っていますした。例の大型の木でできたカメラでガラスの種板で取る職人芸の人々のことです。
私の結婚式の記念写真の集合写真を撮られるときに私は文京区関口の東京カテドラルのひな壇に並んで写真屋さんの動作を注目していました。
組み立て暗箱で写真屋さんが撮影したのは2枚でした。

これってかなり腕に自信がないとできないことなんです。職人芸と言うのは偉大な尊敬に値する仕事だと思います。

それに対してプロ写真家と言われている我々の仕事はどうもいけません。

真実の写真は1枚しかないと言うことを理解すべきです。
1980年代にアメリカでNew Colorと言うムーブメントがあって8x10で撮影をする著名な写真家がいました。その写真家の活動を紹介するために日本からブルータスであったからどこかで雑誌が取材に行ってその写真館が撮影中を記録したのですが彼は1枚しか採らなかったので非常にびっくりしたのだそうです。

その有名な写真家が1枚撮る間に日本から取材に行ったカメラマンは100枚以上撮っていたのですから。

撮影枚数は極力減らした方が真実が見えてきます。ではまた明日のカメラ塾でお目にかかりましょう。


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